そもそも、「“理想の生き方”を歩みたい」という思い込みはどうして生まれてしまうのでしょうか?
それは、ずばり、私たちの持っている「執着」が原因です。
つまり「正しい生き方」への執着です。
私たちは学校でも、社会でも「理想の自分になるために、目標を立て、それに向かって努力する」というやり方を教わってきています。
例えば、
「次のテストでは全科目80点以上を取る」とか、
「部活の次の大会では予選を突破する」
などといった目標を立てたことがあるでしょう。
社会人になってからも「売上目標」や「営業ノルマ」といった目標を、日々目にしてきたことでしょう。
子育てでも同じことが言えます。月齢ごとの身長・体重の目安や、「離乳食は5ヶ月ごろから、1さじずつ量を増やしていきましょう」などという目安も1つの「目標」です。
つまり、私たちは知らず知らずのうちに、常に「目標」を持ち、理想を追い求めながら生活してきているのです。
こうした生き方は、人生で成功することへの近道かもしれません。
しかし、セカンドライフを楽しく、充実させようという時にはあまり向いていません。
なぜなら、理想を追い求め、目標を持つ生き方とは、その都度「達成できた/できなかった」を測る生き方だからです。
目標を達成できない、つまり「失敗」することを恐れ、「やってみたいけど、今の自分にはできなさそう・・・」と、無意識のうちに、挑戦することから逃げてしまうのです。
この失敗への恐れこそが、「正しい生き方への執着」なのです。